2023年7月の記事一覧

【「読み解く力」向上研究会】雄山中にて授業公開 その3 ~教科部会協議~

 授業後に2つの部会に分かれて、「読み解く力」向上の視点から部会協議を行いました。5、6人で構成された5つのグループで意見を交換し、その後、全体で学びを深めました。グループ協議の進行は、立山町「読み解く力」向上推進委員会のメンバーが務めました。

 「読み解く力」向上は学力向上の手立てのひとつ。生涯にわたって学び続ける立山町の子供を育てる手立てのひとつと捉えています。

 校種、担当学年、専門教科を問わず、立山町の子供の育ち9年間に関わる教員が、「読み解く力」向上の視点から話し合えることが大きな目的です。そして、3年社会の授業同様、自分事として考え、明日からの授業にどう生かしていくか。そんな思いのベクトルはそろえつつ、小中学校それぞれの児童生徒の実態を踏まえた実践を進め、共有することで学び合えるような研修にしたいと思います。

 

 

 最後に授業を提案してくださった先生方、研修の場を与えてくださった雄山中学校の皆様、協議を支えてくださった推進委員会の方々に、深く感謝申し上げます。ありがとうございました。

 

 第2回向上研究会は2学期に立山中央小学校で、第3回向上研究会は3学期に高野小学校で開催を予定しております。今後とも、どうぞ、よろしくお願いします。

【「読み解く力」向上研究会】雄山中にて授業公開 その2 ~3年社会~

 3年社会では公民の授業が公開され、犀川祥裕教諭が現代日本の特色の一つである「少子高齢化」について理解し、生徒が自分事として捉えられるよう、教科書に記載された文章とグラフ等とを、どのようにつないで見させるか、授業展開の工夫がなされていました。

 「私たちは少子高齢化社会とどのように関わっていくべきだろうか」という学習課題の提示により、自分事として考える思考材料を教科書の文章やグラフを読み解くことに求めるのだという見通しが生まれました。

 「平均寿命と合計特殊出生率」「日本の人口構造の変化」等、グラフから読み取ったことを踏まえて、予想されることをワークシートに整理します。社会科の教科書には文章内容を根拠づけたり、具体化したりする資料がいっぱい!

1ページに3~5の資料が掲載されています。

 何を数値化したグラフなのか、縦軸と横軸は何を示しているのか、グラフ自体から見えるのはどんなことか、グラフに隠れた内容、考察できるのはどんなことか・・・。課題解決に資料を読み解くスキルは欠かせません。

 「読み解く力」向上は、生徒が自ら学ぶための手段のひとつ。最後に「立山町の施策に関する資料」をもとに話し合うために、教科書の読み解きを丁寧に行いました。

 

 ひとつに定まった答えのない学習課題について、自らの関わりを意識して考えを深めるために、明確な根拠を資料に求める。「読み解く力」を育てることは、思考の土台を確かなものにすることにつながると感じた時間でした。

 

 

【「読み解く力」向上研究会】雄山中にて授業公開 その1 ~1年数学~

 去る7/2(日)のホームページで、「読み解く力」向上に係る県外視察研修について掲載しましたが、その後、雄山中学校を会場に、第1回向上研究会を7/6(木)に開催し、町内小中学校の教員60名ほどが参加しました。

 1年生2クラスで数学の授業を、3年生1クラスで社会の授業を公開し、その後、それぞれの教科部会協議を実施しました。

 

 1年数学では、「文字式の利用」において、長谷川洋一教諭と南里歩教諭が、数量の間の関係を等式や文字式で表せるように、「読み解く力」向上の視点から、授業を提案しました。

 文章に赤・青・黄の色線を引いて、立式のための情報を整理するという手立てを実践することで、正しく読み取ろうとする活動を仕組みました。

 新たな知識を活用できるようになるには、やってみるしかありません。実践することで「できること」だけでなく、「できないこと」も見つけることができます。

 使い慣れたタブレットを活用することで、試行錯誤しながら友達と学び合います。読み解く内容を図にしたり、色線で整理したりすることで、互いの思考をみることができます。

 

 色線を引いた部分を確認しながら、文章を文字式に置き換える過程の正誤を全体で確認します。「読み解く力」に関するスキルを習得するには繰り返しの実践が必要です。ぜひ、今後の学習でも応用できるように頑張ってほしいです。

 

 翌日の授業では、立式の正誤に関する生徒の発言が続き、「なんで~?」「なるほどね」などといったつぶやきが多く聞かれました。さらに、文字式を文章に置き換える逆方向の思考にも挑戦することで、理解を深めていました。

 

 授業後、「難しかった~。」という声を上げた生徒に、「新しいことをできるようにするのは大変。でも、できるようになったら、この先もずっと使えるよ。」と話すと「ふーん、そうなん?」と言っていました。

 「難しかった」のひと言は、一生懸命考えた証拠ですね。ずっと先のゴールに行きつくには、まず、歩き始めることです。

【センターだより】令和5年度号外「そふとめん4」「そふとめん5」を発行しました!!

 富山県教育委員会による通常学校研修による学びについて、各学校から寄稿していただいています。

 今回は、6月27日(火)実施の立山北部小学校、6月29日(木)実施の高野小学校からです。

   R5そふとめん4高野小学校訪問研修.pdf

   R5そふとめん5立山北部小学校訪問研修.pdf