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【2、3年次教員基礎研修会】学級経営について考える

 本センターが主催する令和6年度立山区域教員研修会が始まりました。

 4月11日(木)に行った2、3年次教員研修会は、前年度のセンター運営委員会にて、校長先生方からの「教員年数の浅い先生方に、悩みを共有したり解決の手掛かりを聞いたりする機会を」という要望を受け、今年度、新たに3回設定したものです。

 第1回にあたる今回は、小学校と中学校の実態に配慮し、「学級経営」をテーマに講師及び会場を分けて実施しました。

 

 対象教員10名が集まった立山中央小学校では、尾﨑 斉 校長先生に講師をお務めいただきました。

 「学級経営の基礎」や「子供のための学級経営」について、受講者のキャリアステージに応じた項立てで分かりやすくご講話くださいました。

 「実践事例紹介」では、自身が受け持つ学級での取組や先輩教員の取組について、フリートークで情報共有を図りました。共感する部分が多々あるのか、笑顔で会話が弾みます。

 

 対象教員6名が集まった雄山中学校では、杉本 和博 校長先生に講師をお務めいただきました。

 まずは、ご自身の学級担任・副担任経験を中心に、エピソードを交えて悩まれたり心掛けたりされたことをお話されました。

 研修後半には、立山町教育委員会・杉田教育長が立ち寄られ、やはり学級担任時代のお話をしてくださいました。

 意見交換の場面では、教員3年目を迎え、今、学級担任として大切にしていること、苦労していること等について、それぞれが語りました。

 

 年度初めの忙しい時期ではありますが、スタートにあたる4月前半に実施するからこそ意味のある「学級経営」に関する研修会でした。

 何よりも、立山町の子供たちの育ちにつながる研修となれば幸いです。

 

 

【「読み解く力」向上推進】校内研修のお手伝い

 立山町小中学校で取り組む「読み解く力」向上プロジェクトもいよいよ最終年度を迎えました。

 各校での実践の充実を軸に、令和6年度は小学校間の連携だけでなく、小中学校の接続も意識した取組が展開できればと考えております。

 

 4月10日(水)、雄山中学校からお招きいただき、約40名の先生方と一緒に「読み解く力」向上に関する研修会を行いました。

 

 研修前半では研修課題を共書きした後、参加者全員にとって初見となる「雄山中学校では使っていない技術・家庭科(家庭分野)の教科書」を教材に読み解き活動に取り組みました。

 「可視化を伴う黙読」の体験ということで、接続語・指示語・定義文・図表等の資料に注意して、黙読しながら教科書に書き込みを入れていきました。

 教科書への書き込みをもとに、教科書に記載された内容の骨子をいくつか確認した後、グループワークに入りました。中学校の発達段階を踏まえた手立てを体験し、当事者意識で感じたことを共有します。

 「可視化を伴う黙読」を自身の授業で実践することを想定した場合の「効果」で「課題」「留意点」を話合い、各グループからの発表をもとに整理していきました。「こんな効果が期待できる→でも、こんな懸念がある→そこでこうしてみたらどうか」といった道筋での思考整理です。

 研修後半では、これまでの立山町としての学びを踏まえて「令和6年度の実践に向けて」をテーマに、「視写・聴写・共書き」「RS視点からの教材分析」「個別最適な学びに関する捉え」「小学校での実践紹介」等について、スライドで説明し、現時点までの動きを再確認しました。

 「教師の授業力向上」と「児童生徒の学力向上」は往還するものであり、その手立てのひとつとして「読み解く力」向上に取り組む意義、大規模中学校ならではの利点、教科に拘わらず全教員で取り組む効果についてお話しさせていただき、研修会を閉じました。

 

 「時々の特別」ではなく「日々の積み重ね」によって、立山町の子供たちが「生涯にわたって学ぶ力」を習得し、さらには先生方自身もその力を伸ばしていけるものと信じ、今年度も本事業に携わっていきたいと考えております。

【始業式直前】みんなで打ち合わせ

 英語の教科書を手に、とってもよい笑顔のお二人は、外国語の授業をサポートするALTさんです。

 新学期の授業に備え、本センター会議室に立山町の小中学校で勤務するALTさんが集まる「ALTミーティング」の真っ最中です。

 よりよい外国語活動ができるよう、作戦会議中です。

 児童生徒のみなさんは、授業で会うのを楽しみにしていてください。

 

 こちらは立山町小中学校の教頭先生、カウンセリング指導員の先生が集まっての「見守り会議実務者研修会」です。

 立山町では「見守り会議」という組織があり、登校への悩みや不安をもつ児童生徒、保護者の皆様の力になれるよう、情報を共有したり支援内容を話し合ったりしています。

 この会議では、その具体的な活動についての打ち合わせを行いました。

 早期発見・早期対応をキーワードに連携していきます。

 

 こちらは、立山町適応指導教室「フレンドリー」での「指導員連絡会」です。

 学校以外にも安心して過ごせる「居場所」になれば・・・と考え、4人の指導員さんたちが子供たちに寄り添います。

 特に今年度は、「子供たちが自分で決めて実行する活動」「仲間の気持ちやペースを考えて合わせる活動」が意識できるよう、教室運営の見直しを中心に話合いました。

 

 4月に入り、各学校では、職員会議や学年会議等での共通理解や話合いを通して、児童生徒を迎える準備に大忙しのことと思います。

 他にも、いろいろな人がそれぞれの立場から、新学期のスタートにあたり、打ち合わせを進めています。

 そうやって準備していくうちに、「よし、今年度もがんばろう」と気持ちが引き締まってきます。

 

 いよいよ明日は始業式です。よい新学期のスタートになりますように。

【ごあいさつ】令和6年度のスタートにあたり

 入学式の会場を飾る花々の鉢が本センターの玄関に並んでいます。

 桜の開花にはまだ少し早い屋外とは違い、まさに「春らんまん」といったところです。

 立山区域と呼ばれる立山町・舟橋村には小学校7校と中学校2校があり、1000名ほどの児童生徒が学校生活を送っています。その子供たちの学びを支える教職員はおよそ200名となります。

 そのような立山区域内小中学校における日々の教育活動が充実したものとなるよう、立山町教育センターは連携の拠点となり、キャリアステージに応じた教職員研修や、悩みを抱えた児童生徒及び保護者からの教育相談に関する業務を行っています。

 本センターではこの事業の様子を「センターだより」として発信し、このホームページにも掲載しております。教職員研修や授業公開等の情報についてもお伝えしたいと思っておりますので、区域内の小中学校だけでなく、地域の皆様にも目を通していただければ幸いです。

 種から芽吹き、茎を伸ばしてつぼみをつける。「春らんまん」の花々にもそんな道のりがあっての「今」です。それぞれの学校で子供たちや先生方が歩む道のりに沿って、本センターができることを考え、実践できるよう尽力していきます。

 新年度にあたり、始業式や入学式が、子供たちの笑顔が花咲く令和6年度のスタートになってほしいと願っています。

 今後とも、よろしくお願いします。

【ごあいさつ】令和5年度の終わりにあたり

 清々しい青空に白い綿雲が浮かぶ春の日、立山町区域の小中学校では修了式が行われ、令和5年度の節目を迎えました。立山区域の子供たちや先生方、そして、地域のみなさまにご協力いただき、令和5年度のセンター事業を無事終えることができました。

 2月27日に開催した第2回立山町教育センター運営委員会では、委員のみなさまから貴重なご意見をいただき、令和6年度事業計画の見直しを図ったところです。

 これからも立山町と舟橋村の子供たちと先生方の学びがより豊かなものになるよう尽力していきたいと思います。

 1年間、ありがとうございました。

 本センター職員一同、心より感謝申し上げます。

【立山町「読み解く力」向上推進委員会】令和5年度実践に関する資料の配付

 立山町小中学校で3か年かけて取り組む「読み解く力」向上に関する実践も、もうすぐ最終年度のスタートにあたる令和6年4月を迎えようとしています。 

 2か年目にあたる今年度は、「探ろう」から「育てよう」に実践テーマをステップアップさせ、先進地に学びながらも、小中学校それぞれが自校の実態を踏まえた取組の具体化を図ってきました。

 その実践内容の骨子をまとめた紙面データを推進委員会から各校へとお送りしました。小小連携や小中接続の手立ての一つとして活用していただければ幸いです。

 また、令和5年度の実践に関する資料を集約した青ファイル「立山町『読み解く力』向上プロジェクト(R5:二か年度)」を来週初めに各校へお届けします。

 推進委員会での協議資料、リーディングスキルテスト実施の流れ、授業公開や協議会を中心とする向上研究会の要項・学習指導案・振り返り、先進地視察での学び、各校からの実践報告や資料、次年度の向上推進計画等を綴り、これまでの積み重ねと今後の展望が見えるようになっています。

 推進委員分だけでなく学校保管分もお届けしますので、立山町内の先生方にも目を通していただき、折に触れてご活用いただければと思います。

 

 「探ろう」「育てよう」の流れを受けて、令和6年度は「日々、育もう」を実践テーマに、毎日の学習活動の中で充実を図る1年間となります。

 子どもたちの「わかった」「できた」という声がたくさん聞けるように、「読み解く力」向上を進めていきたいと思います。

 

【センターだより】「立山町教育センターだより」第235号を発行しました!!

 3月5日に「立山町教育センターだより」第253号を発行しました。遅くとも、来週には、立山町小中学校に勤務する教職員のみなさまはじめ、関係各位のお手元に届くと思います。

 今回は、本センター事業の報告と併せて立山町と舟橋村それぞれが取り組む「令和とやま型教育推進事業」の概要についても、ご紹介しております。

 年度末の忙しい折ではありますが、ちょっとお仕事の手を止められたときに、ご一読いただければ幸いです。

 ご寄稿くださったり、原稿作成にご協力くださったりした方々に、深く感謝申し上げます。

【次年度に向けて】センター運営委員会

 立山町教育センターでは、立山町教育委員会、舟橋村教育委員会、立山区域小中学校長にご参加いただき、センター運営委員会を4月と2月に開催しております。

 去る2月27日(火)雄山中学校にて、第2回センター運営委員会を行いました。

 立山町教育センター所長である立山町教育委員会・杉田教育長からのご挨拶の後、舟橋村教育委員会・土田教育長より、激励の言葉をいただきました。

 協議では、センター事務局から、令和5年度事業についての報告と、令和6年度事業計画についての提案をさせていただき、ご質問やご意見をいただきました。

 

 

 特に若手教員の研修に関するご意見がありましたので、計画の見直しを図り、4月12日(金)に予定している第1回センター運営委員会にて、改めてご提案させていただきます。

 若い年次の先生方が、日頃の悩みを持ち寄りながら、経験豊富な講師からの指導助言をもとに、見通しをもって具体的な動きをイメージできるような研修にしたいと考えております。

 子供たちの育成に関わる活動はもちろん、教職員集団においても、まだ柔らかい若芽に日を当て水を注ぎ、すくすと若木へと成長していけるような研修を事業計画に位置付けていきたいです。

【教材の活用】小型ロボットの動きをプログラミング

 本センターでは、立山町教育委員会が管理するプログラミング学習教材である小型ロボットを町内の学校に貸し出しています。超音波・光・ライントレース・赤外線といった「4種類のセンサー」と、動き・光・音といった「3つの表現」を組み合わせて、小型ロボットの動きをプログラムすることができます。

 1月末、立山北部小学校では、パソコンクラブの活動に参加する4~6年生の児童が、タブレット端末を活用して、小型ロボットを操作しました。プログラミング学習の一環にあたる活動の初回ということで「触れる」「慣れる」ことが中心となりました。

 思い通りに動いたり、動かなかったり・・・そんなロボットの動きに子供たちは大はしゃぎでした。授業補助には、立山町のICT支援員さんが入ります。

 今後、立山小学校でも、授業で活用されるとのことです。

 画面上の表示だけでなく、実際に動く具体物があることで、子供たちの好奇心は高まっていくようです。

 たくさんの子供たちに活用してもらえれば幸いです。

 

 

【「読み解く力」向上研究会】高野小にて授業公開

 去る1月22日(月)、高野小学校にて、令和5年度第3回「読み解く力」向上研究会が開催されました。

 7月6日(木)の第1回研究会で、雄山中学校にて公開された「中学1年数学」「中学3年社会」、10月18日(水)の第2回研究会で、立山中央小学校にて公開された「小学5年国語」に続き、今回は「小学4年算数」の授業が提案されました。

 また、「基礎的読解力」育成の視点から高野小学校で試行錯誤しながら取り組んでいる「自学ノート」についても、実践状況を参観させていただきました。

 

【「自学ノート」の取り組む6年生の様子から】

 6月に実施したリーディングスキルテストの結果をもとに、自身が得意とするスキル、苦手とするスキルを自覚し、家庭での自主学習に生かします。自分に合った学習内容の決定と実践にはまだ課題はありますが、「まずは動き出すことから」と、児童と教員が一緒になって歩みを進めています。

 参観した教員からは「リーディングスキルテスト結果のコメントをきちんと踏まえて、子供たちが教師の助言を受けながら、学習計画を立てて進めている様子が大変参考になった」「今、どんな取り組みをしているの?と尋ねると、どの子も分かりやすく答えてくれた。自分の取り組みに自信をもっているのが伝わった」「子供自身が自分に何が足りないかを分析し、自主学習につなげている」「子供が黙々と取り組んできたことを認めてもらう場の設定にも意義を感じた」といった声が寄せられています。

 高野小学校・岩田教務主任からの研究経過報告を受け、参加した町内小中学校教員の多数が、取り組み内容だけでなく、その実践する姿に学びを得ることができました。

 

【4年生算数の授業公開から】

 4年生担任の鈴木教諭から、授業「身近な場所の広さを比べよう」が提案されました。

 L字型スペースである図書室の面積をどうやって求めるか・・・すでに学んだ正方形や長方形の面積の求め方を生かしてどう学習課題を解決するか・・・子供たちは意欲的に思考し、生き生きと発表していました。

 課題解決に困っている子供を中心に話合いが進むよう、必要に応じて自分の考えを広げたり、修正したりする時間を十分に確保して授業を展開した鈴木教諭の工夫が功を奏したように思います。

 講師にお迎えした新井紀子先生からも、「全員が授業に参加し正しい答えに自力で辿りついた上、他の子の解法にも関心を示し、努力しようとする姿がうかがえた。説明する言葉もかなり学習言語らしくなっていた。普段から、視写や音読、図形の認識(例:地図当てクイズなど)、見開き2ページでの言葉探し、計算ドリルなどを通じた耕しができていたからではないか」というコメントをいただきました。

 日頃の学びの一端が「授業公開での姿」に表れていたということでしょう。

 

【協議会及び講話から】

 授業後には「RS(リーディングスキル)を視点とした授業改善はどうあればよいか」という協議題のもと、参観教員によるグループ討議を中心に協議会を行いました。提案された授業からの学びだけでなく「自分が授業者ならば」という視点での意見も多く出されました。

 立山町「読み解く力」向上推進事業に令和4年度から携わり、ご指導くださっている「一般社団法人教育のための科学研究所」代表理事・所長である新井紀子先生からは、提案授業・協議会へのご講評と併せて「RSノートとRSを意識した授業 ~受検結果を個別最適な学びにつなげる~」と題したご講演を賜りました。

 向上研究会の機会を与えてくださった高野小学校児童のみなさん、そして、教職員のみなさまに、深く感謝申し上げます。

 実践してみてこそ、明らかになる成果と課題があるかと思いますので、後日、振り返りとして共有させていただき、立山町小中学校全体の取り組みに生かしたいと思います。ありがとうございました。