【若手教員道徳授業研修会】教材分析から始めよう
7月30日(月)、雄山中学校にて、立山区域小中学校2~5年次教員を対象とした「若手教員道徳授業研修会」を実施しました。
3か月後に予定している雄山中・大坪亮太教諭の授業研究で扱う教材「元さんと二通の手紙」の分析を行いました。
授業研究の指導案を考えるのではなく、参加者一人一人が当事者となって、「自分だったら自分の学級でどんな授業をするだろう」と考えながらのディスカッションです。
ほとんどの先生方はそのつもりで、「自分だったら」視点でのアイディアをもちながら参加しておられました。
グループ活動を中心に進め、まずは学習指導要領の該当部分を交替で音読し、その内容や重視すべき考え方について語り合いました。
本研修のメインとなる教材文の分析では、模範音読・グループ内での音読後、「教材文の構造」「教材文のもつよさ」「中心的に扱えばよいと考える言葉や場面」について話合い、全体で意見共有を図りました。
講師にお招きした釜ヶ渕小・松田伸浩校長先生からは、今回の教材分析に限らず、日々の道徳指導に関する具体的なご講話をいただき、貴重な資料も多々ご提供いただきました。心より感謝申し上げます。
意見交換を経て、松田校長先生からの指導講話をお聞きしたことで、参加者からは「日頃の自身と今後」を意識した振り返りコメントが多く寄せられましたので、その一部を掲載します。
「ねらいたい価値がブレてはいけないが、その考えに至る背景は子供それぞれで違うので、子供の実態を捉えてじっくり準備し、授業では丁寧に聞いていこうと思う。また、教材の核となる人物の心情の変化のみに注目するのではなく、教材文の構造を意識して読むことで、どのような考えが引き出せるかも工夫したい。」
「授業者同士で教材研究や互見授業をしたいと思った。教師や生徒が違えば授業は違ったものになると感じた。そのなかで、授業者がそのようなことを考えさせたいかを明確にしておきたいと思った。しかし、それが生徒への押し付けにならないように「教師も生徒とともに学ぶ」姿勢を大切に授業を行っていきたい。」
「教材を通して生徒たちに考えさせたい価値観について深く分析することが大切だと思った。生徒の目線に立って教材を分析することで、今、生徒がもっている価値観と育てたい価値観との差を捉えることができ、どのような発問をすればよいかを考えることができる。自分自身が価値観に対して深く考え、多様な視点から捉えることが必要だと感じた。」
意見交換を通して得た気付きをそれぞれが自分の言葉で綴っておられ、すべてのコメントに目を通しながら「道徳の授業での子供たちもこうあればよい」と思いました。
2、3年次教員研修会でも顔を合わせ、意見交換する機会を重ねてきた先生方が多く、意欲的な学び合いとなっていました。おそらく授業研究までにそれぞれが実践を積まれ、大坪教諭の授業公開時には、さらに活発な協議がなされることでしょう。楽しみです。